いつかどこかで眺めたような寂寥とした海の景色。ポツリと佇む一軒の小屋や灯台。岸田の描く世界は、懐かしく彷徨う風景をみているようです。
3年ぶりの新作展となる本展では、新作油彩を約25点ご紹介いたします。
左上の海 ゴドーを待ちながら 二人の男が話している 夢の話はしないでくれ 片方が言う
片方は豆をかじる 夢の話はしないでくれ わたしの夢 夢のなかの海 いつもわたしの左上にある海
柚子色の光のなかで 海はいつもわたしの左上にある 海辺に立つわたし 柚子色の光
ピラミッドの謎 海はいつも左上にある ー岸田ますみー
岸田ますみ – Masumi Kishida –
岸田は1941年、東京に生まれる。Art Student League of New York でイラストレーションを学び、のちに夫となる安西水丸と出会う。互いにアメリカンフォークアートにふれて影響を受け、岸田は画家としてガッシュやアクリル絵具の技術を磨く。
アメリカから帰国後、1995年頃から独自に油彩で制作をはじめ、個展やグループ展、書籍、雑誌、カタログなどの装画等で活躍。2020年に、作品集『水平線から』をGalerie LIBRAIRIE6より刊行。
会場:LIBRAIRIE6
会期:2023年11月11日(土)~11月26日(日)
時間:水〜土 12:00~19:00/日・祝 12:00〜18:00(最終日は〜17:00)