小池アミイゴさんと袖ケ浦市役所の職員が手がけた、シティプロモーションのポスター公開


小池アミイゴさんと袖ケ浦市役所-01

熊本県天草市など、地方発信のサポートに取り組むイラストレーターの小池アミイゴさんが、千葉県袖ケ浦市の職員と共にシティプロモーションのポスターを初めて制作し、公開された。デザインは、沖縄県在住のデザイナー・平井晋さんによるもの。

市の認知度向上、交流・定住人口の増加などを目的として、3種類のポスターはアクアライン高速バスが発着する「東京駅」「品川駅」「新宿駅」「横浜駅」「川崎駅」「羽田空港駅」などの駅構内に掲出されている。また、9月9日までは品川駅の自由通路ではデジタルサイネージにも表示され、多くの歩行者が行き来する場所で袖ケ浦市の存在を示していた。

ポスターの制作にあたって、小池アミイゴさんは市の職員と共に市内を取材で回り、若手職員による袖ケ浦シティプロモーション・市政の見える化推進ワーキングチームとディスカッションや「絵を描くワークショップ」を行った。「たのしかった袖ケ浦」をテーマに、シンプルな言葉と絵で語り合う中で、小池さん自身も思いつかなかったキャッチコピーやポスターの構図が浮かんできたという。

小池アミイゴさんと袖ケ浦市役所-02

左のポスターは、東京と袖ケ浦を結ぶアクアライン高速バスに乗った女性が主人公。アクアライン高速バスは平日60便ほど出ており、移動時間はおよそ50分。夜遅くまで東京で女子会に参加しても帰ることが出来る。

真ん中のポスターでは、「そでがうら」という文字の響きの美しさに着目。平仮名の曲線から大らかな地域性が感じられる。

右のポスターは、人口がゆるやかに増え、住む人々それぞれが魅力を作る街であることを描いた。懇親会の場でビールを傾けた時の泡の幸せなイメージも含まれている。

 
ワーキングチームの一員である教育部・郷土博物館の渡邉麻希子さんは、「私が感じる袖ケ浦の魅力は、心の豊かさ。自分にも子どもがいますが、地域の人々に見守って貰いながら子育てが出来る環境があります。また、福祉が手厚く、ご年配の方々ものんびりと街を歩く穏やかな風景をよく見かけます。このイメージは写真ではなかなか伝えられないと感じ、よく目にする観光プロモーションのポスターとして受け取られないよう、絵でビジュアルを制作することを提案しました」と話した。

小池さんに依頼した企画財政部・秘書広報課の明峯宏夫さんは「地方の魅力発信に積極的な小池さんが自治体のイメージを描いたらどうなるか、という期待がありました。私たち職員も、小池さんとの交流を通して、袖ケ浦の魅力を言葉と絵で語れるようになれたことが1つの大きな成果です」と胸を張って語る。

また、ポスターの掲出に合わせて、袖ケ浦市の魅力を紹介する特設ホームページ「そでがうらアンバサダー」が9月1日に公開された。市内で活躍する人々が市の魅力を自ら話すインタビュー記事や観光などの情報が掲載されており、ポスターに描かれたように、人々と通して袖ケ浦の魅力が伝わってくる。

そでがうらアンバサダー Webサイト

小池アミイゴさんは、「東日本大震災以降、自分自身の地域への関わり方が変わりました。訪れた場所を描くと、現地の人が笑顔でよろこんで会話が生まれる。絵の力はローカルの中で息づく、という感覚があります。そして一番大切なことは、プロモーションに留まらず、制作というコミュニケーションを通して地域の人々が育っていくこと。見る人の想像力を信頼して、これからも地域の方々と共に描いていきたい」と、少し先の未来を見つめていた。

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◎小池アミイゴ
群馬県生まれ。長澤節主催のセツモードセミナーで絵と生き方を学ぶ。フリーのイラストレーターとして1988年から活動スタート。書籍や雑誌、広告等の仕事に加え、音楽家との仕事多数。2000年以降は日本各地を巡り、地方発信のムーブメントをサポート。現在、羽田空港第1ターミナルで小山薫堂氏とのアートプロジェクト「旅する日本語」を展開。

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【ポスター掲載期間・場所】
駅構内掲出(B1サイズ3連貼り)
◆平成30年9月3日(月)~16日(日)
東京駅、品川駅、新宿駅、横浜駅、川崎駅(JR東日本)
羽田空港第1ビル駅(東京モノレール)
◆平成30年9月5日(水)~18日(火)
大森駅、蒲田駅(JR東日本)
※今後も順次、東京・神奈川・千葉方面での掲出を予定

【問い合わせ先】
袖ケ浦市役所
企画財政部秘書広報課
担当:明峯
TEL:0438(62)2465
袖ケ浦市 Webサイト