「かわいい」とは何か。「原田治展『かわいい』の発見」が世田谷文学館で開催中。9月23日まで


2016年に急逝したイラストレーター・原田治さんの、没後初めてとなる展覧会が東京・世田谷文学館で開催されている。

「原田治展『かわいい』の発見 展覧会ポスター

展覧会ポスター


 
1970年代後半から90年代にかけて、女子中高生を中心に爆発的な人気を博した「OSAMU GOODS」の生みの親、原田治さん。1984年、ミスタードーナツのプレミアム(景品)にも起用されたイラストレーションは、その後シリーズ化され、老若男女問わず多くの人から愛されている。そのほかにも、カルビー「ポテトチップス」やECCジュニアのマスコットなど、誰もが親しみ愛着を感じるキャラクターを次々と生み出してきた。

画像2_原田治展

©️Osamu Harada / Koji Honpo

 
簡潔な線と、爽やかな色彩。それが原田さんのイラストレーションの魅力だ。アメリカのカルチャーに影響を受けたという洒脱で洗練された作品群は、その後、日本の“かわいい”文化にも大きな影響を与えた。
本展では、原田さんが手がけた創刊当時の『an・an』(マガジンハウス)でのイラストレーションなど、これまで携わってきた広告や装丁の仕事などを幅広く紹介。代名詞である「OSAMU GOODS」についても、スクールバッグやステーショナリーをはじめとした多岐にわたるアイテムが展示されている。また幼少期〜20代前半の初期資料、原田さんが暮らしたアトリエの様子も紹介されており、さまざまな角度からその姿に迫ることが出来る。

画像3_原田治展

「an・an」第47号 1972年 平凡出版 アートディレクション:堀内誠一 表紙イラストレーション:原田治

 
展覧会の開催に合わせ、公式図録である『OSAMU’S A to Z 原田治の仕事』(亜紀書房)も出版された。展示同様、服部一成さんがアートディレクターを務めた本書は、原田さんの仕事を新しい切り口で俯瞰出来、展覧会の記憶と共に手元に残しておきたくなる1冊となっている。

OSAMU'S AtoZ 原田治の仕事

公式図録『OSAMU’S A to Z 原田治の仕事』(亜紀書房)

 
私たちの生活のすぐ側にある、原田治さんのイラストレーション。原田さんの作品や言葉をとおしてその軌跡を辿れば、時代を超えて愛される「かわいい」の秘密をきっと感じ取ることが出来る。


「原田治 展 『かわいい』の発見」
会期:開催中〜9月23日(月・祝)
会場:世田谷文学館(東京都世田谷区南烏山1-10-10)
時間:10:00~18:00 *入館は閉館30分前まで
休館日:月曜 *祝日の場合はその翌日
https://www.setabun.or.jp/

『OSAMU’S A to Z 原田治の仕事』
A5判、240ページ
定価:2,400円+税