1年のうちでもほどほどの気候ですごしやすい、新緑から初夏の季節がくると、ちょっと聴きたくなってきて引っ張りだしてくる一枚のCD。ナイジェリア出身のシンガーソングライター、キザイア・ジョーンズの「ブルーファンク・イズ・ア・ファクト!」(1992年)をピックアップしてみました。
ロンドンやパリでの路上パフォーマンスが注目されてデビューしたのがうなずける内容で、「すべての源にブルースがあり、心のありようがファンクとなってほとばしり出る」ところから、自らブルーファンクと呼ぶ、独特にグルーヴする音楽がつまっています。
初来日時には、渋谷の小さめのステージのかなり近くで、3人編成のライヴを観ました。帽子をちょっと斜めにかぶり、上半身は裸で、想像していたよりも大きくて引き締まったしっ黒の身体に、ちょっと鋭い目つきでギターとともに登場。汗だくになって、歯切れよくはじくようにギターを弾くさまが、よくはずむゴムやバネを連想させる。アコースティック・ギターの表面が傷ついてザクザクになっていたことや、途中でイスにギターを寝かせて、曲に合わせてまるでパーカッションのように叩きながら歌っていたのを、その驚きとともによく覚えています。
跳ねるリズムにのって叫ぶように歌う声がよく響くので、CD一枚を最後まで聞き終わると、ジャケットのブルーの画像が示すような、青く澄み切った心地に自分がなったように感じられるのでした。
The Wisdom Behind The Smile (Cash) https://www.youtube.com/watch?v=JFs_aBr8ttE
Free Your Soul https://www.youtube.com/watch?v=RsYcYNZ0zc0
Rhythm Is Love
https://www.youtube.com/watch?v=Rp9mRlW7Tgo
Where's Life https://www.youtube.com/watch?v=nnXQdBYE-bE
Rhythm Is Love https://www.youtube.com/watch?v=EmkmcCYSALQ